プラスチックとは?
プラスチックとは?
プラスチック(plastic)とは、可塑性のある材料のこと、または合成樹脂 のことです。
可塑性のある材料とは、固体に外から力を与えて一定の限界を超えた変形を与え、その外力を取り去った後に変形がそのまま固まって残る性質のある材料のことを言います。
プラスチックという言葉は原料の合成樹脂からそれを加工して得られるフィルム、シートあるいは成形品に至るまでのすべてに用いられますが、合成樹脂は厳密に定義すればプラスチック加工製品の原料となるものを言います。
代表的な合成樹脂はポリエチレン 、ポリプロピレン 並びにポリスチレン、ポリ塩化ビニル です。
プラスチックは原料となる合成樹脂に熱を加えて変形させたあとに冷却して固化させるタイプの「熱可塑性樹脂」と、熱で固まる性質をもつ「熱硬化性樹脂」に分類されます。
例えとして前者はチョコレートで、後者はクッキーです。チョコレートは溶かした原料を型(金型)に入れて冷却し固めて作ります。一方クッキーはできあがったクッキーを再度加熱してももとの原料に戻ることはありません。
合成樹脂(ポリマー)は粉末か米粒のような粒状(ペレット )となっており、これを袋、フィルムあるいはコップのような形状にするのが成形と言います。
合成樹脂は成形によってはじめてプラスチック加工製品になります。プラスチックの成形はまず合成樹脂を加熱して溶融し、その状態で金型を用いて形状を付与してから冷却固化することによって成形品が得られます。
プラスチック加工製品はその形状によって成形方法が分かれます。
- フィルムはインフレーション成形法です。袋はインフレーション成形されたフィルムを所定の長さにカットしてカット部をヒートシールすることによって作ります。
- シートはフラットのT型のダイから製造します。
- コップやポリバケツまた自動車のバンパー等は射出成形です。
- 化粧品・洗剤の容器はブロー成形です。
- 電線やパイプは押出成形です。
- 卵パックや冷凍食品の容器、惣菜容器は真空成形です。
1950年以降に世界で生産されたプラスチックは83億トンを超え、63億トンがごみとして廃棄されています。(出典:環境省)。そのうち1964年の生産・使用量がわずか15百万トンであったことをみると、プラスチックが如何に近年経済的で便利なものであるかを示しています。
しかし今後は、利便性と経済性を維持しながらも環境保全・向上に役立つものにしていかねばなりません。
用語集
ポリ袋・ゴミ袋業界に関する用語に加え、化学品・合成樹脂業界に関する用語を幅広くまとめています。