超音波シールとは?
超音波シールとは?
超音波シールとは、熱可塑性プラスチックで成形されたフィルム、シート、チューブ並びに不織布を微細な超音波振動と圧力によって溶融して接着・接合させる技術のことです。
熱可塑性プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン並びにポリ塩化ビニルなど)で成形されたフィルム、シート並びにチューブを熱によって溶融して加圧して冷却することによって相互に接着させることを一般に熱溶着(シール)といいます。シールにはヒートシール(熱溶着)、高周波シール(溶着)、超音波シール(溶着)の3つの方法があります。
このうち超音波シールでは、人の耳には聞こえない高い振動数をもった弾性振動波(音波)である超音波(ultrasound)を利用し、溶着させます。
超音波シールには超音波溶着機(ウエルダー)が用いられ、クリアファイル、紙オムツ、ナプキン、洗剤・食品向けチューブ容器、卵パックなどの組み立てに超音波シールが使われます。
紙オムツやナプキンはポリプロピレン製不織布やポリエチレン製フィルムなどいくつかの熱可塑性プラスチックから構成されていますが、それらを組み立てする工程で使用されます。この用途ではホットメルト接着剤を用いることもあります。
超音波シールの特長は次の点です。
- 接着剤を使用しなくて済むため、接着工程で二酸化炭素が発生しない
- 接着剤を使用しないため、接着コストも下げられる
- 溶着までが速く、仕上がり状態もきれいである
- 加熱の必要がないため、消費電力も少なくできる
用語集
ポリ袋・ゴミ袋業界に関する用語に加え、化学品・合成樹脂業界に関する用語を幅広くまとめています。