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高密度ポリエチレンとは?

高密度ポリエチレンとは?

高密度ポリエチレン(HDPE)とは、英語で「High Density PolyEthylene(ハイデンシティポリエチレン)」と表し、略して「ハイデン」ともいわれるもので、密度が0.942~0.970のポリエチレンのことです。低密度ポリエチレン(LDPE)より硬く剛性(“腰”)が高いことが特徴です。英語の頭文字をとって「HDPE」と言ったり、高密度ポリエチレンで作られたポリ袋の場合、材質的な触感から「シャカシャカタイプ」と呼んだりすることもあります。

高密度ポリエチレンの樹脂
高密度ポリエチレンの樹脂
 

高密度ポリエチレン(HDPE)は低密度ポリエチレン(LDPE)と同じく石油を原料とするナフサを熱分解して得られるエチレンを重合して製造しますが、低密度ポリエチレン(LDPE)のように2,000気圧前後の高圧ではなく常圧から数気圧前後の圧力をかけながら重合します。

高密度ポリエチレン(HDPE)の特徴は、不透明でありフィルムにすると、白色に近い半透明になります。無臭で衛生性が高く、引っ張り強度や耐衝撃性も優れています。強度があるため、袋や容器を薄く加工することもできます。

耐寒性は低密度ポリエチレン(LDPE)と同等で、耐熱性は低密度ポリエチレン(LDPE)より良好です。

また、高密度ポリエチレン(HDPE)は電気絶縁性にも優れています。耐水性や耐薬品性も良好ですが、界面活性剤が引き起こすストレスクラッキング(環境応力亀裂)への耐性は低密度ポリエチレン(LDPE)と同じく低いです。

高密度ポリエチレン(HDPE)の用途は、1.フィルム、2.押出成形品、3.ブロー成形品、4.射出成形品、5.回転成形品などがあります。

  1. フィルムでは、ゴミ袋、レジ袋、スーパーや小売店で肉・魚・野菜・果物などを入れるロール袋などが主な用途です。いずれの用途でも薄膜化が進んでおりロール袋では5μという極限までの薄膜化がなされています。
  2. 押出成形品は、魚網や網戸のほかブルーシートなどがあります。また梱包用のテープや紐、下水道管や排水管なども高密度ポリエチレン(HDPE)製です。
  3. ブロー成形品では、液体の化粧品やシャンプー、洗剤などのトイレタリー製品の容器また灯油用のポリタンクなどがあります。
  4. 射出成型品では、ポリバケツ、物流用コンテナ、文具などがありますが、コンテナではポリプロピレン(PP)と競合しています。
  5. 回転成形品は、肥料や水を入れる大型タンクに低密度ポリエチレン(LDPE)とともに使用されます。

この他に最近特に伸びている用途として、リチウムイオン電池向けのセパレータがあります。これは高密度ポリエチレン(HDPE)の電気絶縁性が優れていることを活かした用途です。高密度ポリエチレン(HDPE)の他にも超高分子量ポリエチレンやポリプロピレン(PP)製のものもあります。

なおセパレータの役割は電池の正極と負極が直接に接触し短絡させることを防止しながら電解質やリチウムイオンを通過させる機能を果たすものです。

これらは電気自動車の需要拡大によって今後大きく伸びる用途です。使用される高密度ポリエチレン(HDPE)のフィルムは延伸した15~30μの肉厚の多孔質のフィルムとなっています。

サニパックの取り扱い品については下記をご確認ください。

高密度ポリエチレン(HDPE)のポリ袋・ゴミ袋一覧

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