比重とは?
比重とは?
比重とは、ある物質の密度とそれと同体積の基準となる物質(個体・液体の場合は水、気体の場合は空気を基準とします)の密度との比のことです。
合成樹脂のような個体の場合、比重は物体の密度を水の密度(1.0g/cm3)で除した値です。比重の数値は密度と同じですが、密度はg/cm3で表すのに対し、比重には単位がありません。
なお密度は、物体の質量を体積で割ったものであり、単位体積当たりの質量のことです。
プラスチックの大きな特性のひとつとして、金属に比べて軽いことです。鉄の比重は7.2、アルミニウムは2.7です。対して主なプラスチックの比重は次の通りです。
- 低密度ポリエチレン:0.91~0.92
- 直鎖状低密度ポリエチレン:0.91~0.93
- 中密度ポリエチレン:0.93~0.94
- 高密度ポリエチレン:0.94~0.96
- ABS:1.01~1.21
- エチレン酢酸ビニル:0.92~0.95
- ナイロン6:1.12~1.14
- ポリエチレンテレフタレート:1.34~1.39
- ポリ塩化ビニル:1.35~1.45
- ポリスチレン:1.04~1.09
- ポリビニルアルコール:1.21~1.31
- ポリプロピレン:0.90~0.91
ポリプロピレンが最も軽く、次いでポリエチレンです。この2つのプラスチックは水に浮き吸湿性がありません。
密度をさらに低く重量を小さくする手段として発泡があります。ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンで活用されており、ポリスチレンでは食品トレー(鮮魚、刺身、肉)やコンテナ、ポリプロピレンでは自動車のバンパー、ポリエチレンでは緩衝材、梱包材また包装材として使われています。
発泡させると空気層ができるので断熱効果が得られます。また発泡させると容積は大きくなります。
用語集
ポリ袋・ゴミ袋業界に関する用語に加え、化学品・合成樹脂業界に関する用語を幅広くまとめています。