機械的特性とは?
機械的特性とは?
機械的特性とは、機械的性質や物理的特性とも言い、合成樹脂の耐衝撃性、剛性(腰の強さ)、引張強度、伸び、突き刺し強度、耐ピンホール強度(穴あき強度)等の特性を示すものです。

これらの特性すべてを単一の合成樹脂で満たすことは不可能であり、使用目的に応じて適切な合成樹脂を選択、または異種の合成樹脂同士を組み合わせ多層フィルムにすることによって目的が達成できます。
例えば食品の包装フィルムでは、耐衝撃の強さや突き刺しの強さ、衛生面での内容物の保護といった特性を同時に満たす必要があり、異種材料を組み合わせる(この場合、LDPEやEVAとPP、PET、ナイロンを多層化する)ことで初めて実現できます。
他の例では、CPP(無延伸ポリプロピレン)は引張強度が大きく、一軸延伸したテープはタテ方向に高い強度を示します。また、レトルトパウチ包装では開封しやすいように開封指定箇所の引き裂き強度の方向性を多層フィルムで変えることで開封を容易にしています。
他方いくつかの機械的特性が同時に必要な用途では、例えば二軸延伸フィルムが用いられます。多く用いられている二軸延伸フィルムにはOPP(二軸延伸ポリプロピレン)、二軸延伸PET、二軸延伸ナイロン、二軸延伸エバールがあります。
また一軸延伸フィルムを2層以上に重ね合わせることによって方向性がない、強度の高い多層フィルムが得られます。この方式は液体包装や重量物の包装に用いられています。

用語集
ポリ袋・ゴミ袋業界に関する用語に加え、化学品・合成樹脂業界に関する用語を幅広くまとめています。