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トウモロコシ(バイオマスプラスチック原料)とは?

トウモロコシ(バイオマスプラスチック原料)とは?

トウモロコシとは、小麦、米と並んで世界の3大作物のひとつです。食料や家畜の飼料のほか食用油の原料としても用いられています。ここではバイオマスプラスチックに用いられる原料としてのトウモロコシについて解説します。

バイオマスプラスチック原料のトウモロコシ
バイオマスプラスチック原料のトウモロコシ
 

トウモロコシを出発原料としてこれに大量の水を使用してポリ乳酸(PLA:polylactic acid)を作ります。ポリ乳酸は乳酸発酵で造られた乳酸を重合して製造したもので天然にあるものではありませんが、微生物の豊富な環境(堆肥中など)であれば生分解可能な生分解性プラスチックの一種です。

その場合プラスチックの形状は、土中や水中では数か月から1年くらいはそのままの状態で、その後に分解します。堆肥中(コンポスト)では約1週間で分解されます。

しかし、豊富な微生物がいない環境であれば、石油由来で造られたプラスチックと同様、分解されずプラスチックの形状を保ち続けます。

そのため、トウモロコシ由来のプラスチックは、通常は非生分解性プラスチック(バイオマスプラスチック)に分類されます。

また、乳酸は微生物発酵で造られ、乳酸からポリ乳酸を製造する際には燃料として石油を必要とします。

ポリ乳酸は環境中の水分によって加水分解され低分子化され、その後微生物によって最終的には二酸化炭素と水に分解されて大気中に放出されます。ポリ乳酸は生分解性プラスチックのなかで最も研究・実用化が進んでいます。有力な原料であるトウモロコシはその成長にあたって大気中のCO2を吸収してデンプンを合成するのでCO2の吸収量と排出量に差はありません。したがってCO2は大気中で増加しませんのでカーボンニュートラルな原料といえます。

ただしトウモロコシからポリ乳酸へと転換されるその生産過程全体を通してみた場合のCO2の実質的な削減効果には疑問も提起されており、厳密にはカーボンニュートラルではないという見方もあります。

アメリカでは1970年代の初めの石油ショックで原油価格が急上昇した際にトウモロコシからバイオエタノールを作ってこれにガソリンなどを添加して自動車向け燃料としました。これは現在でも続いています。因みにヨーロッパでは主に甜菜がバイオエタノールの原料となっています。

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