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【池袋防災館体験レポート〈後編〉】行動することで防災の知識を心に刻む

【池袋防災館体験レポート〈後編〉】行動することで防災の知識を心に刻む

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池袋防災館の消火体験

こちらの記事では、池袋防災館で体験した煙体験・救急体験の様子と、池袋防災館の館長様のインタビューをご紹介します。火事が起きた建物から避難する、急病の方を救助するといった非常事態に、少しでも冷静に対応できるよう体験をしてきました。地震体験と消火体験を紹介した前編 もぜひご覧ください。

危機意識を育てる 「池袋防災館」体験レポート

煙体験

煙体験では、火事の煙を再現できる装置で煙を充満させた部屋に入ります。

充満していく煙

煙は上から順番に溜まり、地面から80cm〜120cmの間で下降が緩まるため、腰をかがめて下の方の空気を吸いながら移動することが重要だそうです。

ガイドさんによる説明

体験の前にガイドさんから火事の際の注意点を学べるので安心してください。体験時はマスクやティッシュではなく、ハンカチもしくは布製の服や帽子などで鼻と口を覆って出口を目指します。

部屋のドアを開けて出口を目指す

上の方は煙が充満しているので、かがんだ姿勢で壁づたいに移動します。

体験で使われる煙は偽物ですが、本物の煙は吸うと一酸化中毒を起こし気持ち悪くなることや、喉や肺が火傷する場合もあることなど、想像以上に恐ろしいものだと感じました。

燃えている部屋

扉を開けて部屋を移動するときは、扉が熱いかどうかを確認し、熱くなっている扉は開けない(火の手が回っている可能性が高いため)、ドアを開けて部屋を出たら扉を閉める(空気が入らないようにし炎の燃え上がるスピードを遅らせるため)という点にも注意します。

誘導灯

誘導灯を頼りに非常口を目指します。

火災で亡くなる方の多くは煙による一酸化炭素中毒・窒息が原因といわれています。なんとなく理解はしていたものの、実際に体を動かしてみると全てに意識を回しながら非常事態に対応するのは至難の業だと感じました。

救急体験

救急体験説明

最後は救急体験をしました。倒れている人を見つけた時に素早く行動をすることで助かる命があります。※救急体験は小学4年生から体験できます

声かけをする

まずは周囲の安全を確認して近づき、肩を叩いて「聞こえますか?」と声をかけます。返事や体の反応がなければ、大声で「人が倒れています」と周囲の助けを呼びます。

応援を依頼する

集まった人に「あなたは119番通報をしてください」、「あなたはAEDを持ってきてください」、「あなたは窓やドアを開けて換気をしてください(室内の場合)」と依頼します。

次に胸からお腹のあたりを10秒間見て普段どおりの呼吸をしているか確かめます。呼吸が変だったり、呼吸をしていなければ胸骨圧迫をします。

胸骨圧迫

手を重ねて胸骨の真ん中を垂直に押します。成人なら5cm程度胸が沈み込むように圧迫します。圧迫する速さは1分間に100回程度。これは童謡「うさぎとかめ」のテンポを思い浮かべると意識しやすいです。

AED到着

AEDが届いたら胸骨圧迫は続けたまま、もう一人がAEDを開けて音声の指示に従い準備をします。

AEDのパッドを貼り付る

「服は着たままでも、パッドがアクセサリーや下着の金属に当たらないよう気をつけながら素肌に貼り付けられれば問題はない」とのことなのでプライバシーの問題で抵抗がある場合も恐れず行動したいですね。

ショックボタンを押す

AEDのアナウンスが流れたら要救助者から離れるよう周囲に声をかけてから、電気を流すショックボタンを押します。電気が流れたら、すぐに胸骨圧迫を再開することが重要です。

胸骨圧迫再開

これまで具体的に想像したことがなかったのですが、胸骨圧迫とAEDの操作は「救急隊員が到着する」もしくは「心臓が正常に動く」までやり続けることが鉄則です。体験で1分ほど行っただけで息が切れるほど疲れたので、何人かで交代しながら行うほうがよいと感じました。

「本来は1〜2日かけて講習を行うような内容なので、もし関心を持ったら「普通救命講習」や「上級救命講習」を受けて詳しく知ってほしい」とガイドさん。

今回は救急体験を選びましたが、必ず体験する「地震」、「煙」、「消火」の3つに加えて救急体験・視聴覚室での防災動画の視聴・VR専用ゴーグルを使用した防災疑似体験から選択することができます。

池袋防災館 館長・矢作さんにお話を聞きました

館長インタビュー

――池袋防災館は日本語学校に通う外国人の方や新人研修の方々が多く利用されていますが、そういった団体でのご相談はどのようにすればよいのでしょうか?

防災館のホームページからWEB予約ができますので、お気軽にご活用ください。日本語が少しわかる外国人の方であれば、やさしい日本語で解説するツアーもあります。

――池袋防災館では17時からナイトツアーを開催されていますが、どういった方が来られることを想定していますか?

ナイトツアーではフロアの電気を消して懐中電灯で通路を照らしながらツアーを行うため、災害が夜中に起きた場合をリアルにイメージしていただくことができます。また、会社員の方や定時制高校の生徒さんなど日中訪れるのが難しい方にも参加していただきたいという意図もあります。

――地震が多い昨今、個人が気をつけられることはありますか?

常に災害に危機意識をもって暮らすのは難しいことだと思います。地震が起きるとそれをきっかけに防災館にいらっしゃる方が増えますが、そういった機会を大事にしてもらうのもひとつだと思います。

また、防災館はあくまでもきっかけだと考えています。こちらで体験したことを地元に帰ってからしっかりした講習で学んでいただけたら嬉しいです。

――ありがとうございます。本日体験したことを忘れないように家に帰った後も動画などを活用してしっかり学びたいと思います。

編集後記 「知識は薄れていく」、「焦るとうまくできない」

防災館入口

今回、地震や火災、救急の体験をしてみて、知識として知っていることと実際にやることは全く違うということを改めて感じました。消火器ひとつとっても、焦るとホースがうまく取り外せなかったり、狙ったところに噴射できなかったりと体を動かしてみて初めて感じる難しさがあります。

また、防災館での体験は初めてではなかったのですが「以前体験したことがある」という場合でも、時間が経つと感覚がだんだんと薄れていくものなのだと実感しました。

いざというときのために定期的に防災館を利用することや、体で感じた感覚を忘れないためにテキストや動画、本格的な講習などで復習することが大切ですね。

協力:池袋防災館

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