ゴミ袋の「容量表記入り」とは?東京23区で容量表記のゴミ袋が生まれた歴史

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東京都内、特に23区内で容量表記入りのゴミ袋を街で見かけたことがある人も多いのではないでしょうか?容量表記入りとは、ゴミ袋の表面に「45L」、「70L」といったような容量がプリントされているゴミ袋です。なぜゴミ袋の一枚一枚に印刷されているのか不思議に思った方はいませんか?こういった身近な不思議には歴史があるものです。

「容量表記入りゴミ袋」のはじまりは「東京23区推奨ごみ袋」

元々東京23区には「東京23区推奨ごみ袋」というものがありました。収集・焼却時のケガ防止やゴミの分別強化のために、ゴミ袋の透明度や強度を統一しようという施策です。

自治体によるゴミ回収は一般家庭が対象ですが、小さな商店やオフィスなどの一部事業者もゴミを出すことが認められていました。また、事業者がゴミ出しをする場合は、この「東京23区推奨ごみ袋」をなるべく使用したうえで容量ごとに色分けされた「有料ごみ処理券」をゴミ袋に直接貼り付けて出すことが決められていました。

事業者のゴミ回収にかかる料金は、入っているゴミの量ではなく使用しているゴミ袋の容量によって決まるため、回収の際はゴミ袋と有料ごみ処理券の表記が一致しているか間違えないようにしなければなりません。しかし、実際は70Lの袋に45Lのごみ処理券が貼ってある場合があったりと回収も一苦労でした。

そこで考えられた工夫が、ゴミ袋一枚一枚に容量の数字をプリントし、同じ容量のごみ処理券が貼られているか確認しやすいようにすることだったというわけです。

「東京23区推奨ごみ袋制度」が廃止へ

平成21年(2009年)3月に東京23区推奨ごみ袋は廃止となりました。当初の目的だった安全や分別の強化が、全国に流通している市販のゴミ袋でも十分できるようになったためです。一方で、事業者のゴミ出し時にごみ処理券を貼るというルールは残り、現在まで継続されています。

そこで、東京23区推奨ごみ袋の形式を引き継いで、各メーカーがゴミ袋にわかりやすく容量を表記した商品を「容量表記入り」として販売する経緯となりました。このような歴史があるため、容量表記入りは関東圏(ほぼ23区)で売られており、西日本では見かけません。

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