日本サニパック株式会社
近年、台風やゲリラ豪雨による浸水被害が全国各地で頻発しています。そんな中、注目されているのが家庭にあるゴミ袋を使った「即席水のう」です。専門的な土のうがなくても、身近な材料で簡単に浸水対策ができる方法をご紹介します。
即席水のうとは、ポリ袋やゴミ袋に水を入れて作る簡易的な水のうのことです。国土交通省も浸水対策の一つとして紹介しており、玄関や排水口からの逆流を防ぐ効果が期待できます。
家庭にあるゴミ袋と水道水だけで作れるため、特別な準備が不要です。
土のうを購入する必要がなく、経済的負担が少なくて済みます。
使用後は水を抜けば小さくなり、保管場所を取りません。ゴミ袋自体もコンパクトに収納できます。
浸水の危険が迫ってから作成しても間に合うスピード感があります。
東京消防庁のホームページでも、家庭でできる水害対策として「ゴミ袋による簡易水のう」の作成方法が紹介されており、自治体レベルでその有効性が認められています。
【用意するもの】
【あるとより便利なもの】
45Lのゴミ袋を2枚用意し、1枚をもう1枚の中に入れて二重にします。二重にすることで強度が増し、破れにくくなります。ここでバケツや段ボールの中にゴミ袋をセットしておくと、作業が進めやすくなります。
内側の袋に水を注ぎます。袋の半分程度が目安です。入れすぎると重くなり運搬が大変になりますが、少なすぎると重しとしての効果が薄れるため、適量を守ることが重要です。長めのホースがあれば水のうを運搬せずに効率的に注水できます。
内側の袋をねじるようにして空気を抜きながら口を縛ります。空気が残っていると袋の中で水が動いて安定性が悪くなるため、できるだけ空気を抜くことがポイントです。口はほどけないようにしっかりと固結びにします。
外側の袋も同様に、空気を抜きながらねじって口を縛ります。二重の密閉によって、万が一内側の袋が破れても水漏れを防ぐことができます。
即席水のうを作ったら、次は設置場所と設置方法を検討しましょう。
玄関は最も浸水を警戒するべき場所です。設置方法は室内側と屋外側の2パターンがあります。
ドアの下部にゴミ袋やブルーシートを敷き、その上に即席水のうを隙間なく並べます。段ボール箱にポリ袋をセットして、その中に水のうを置くと、万が一破れた場合でも室内への水漏れを最小限に抑えられます。
浸水を防ぐには屋外に水のうを設置するのがより効果的です。ただし、水流で流されないよう、ブルーシートで包んで固定するか、複数個を組み合わせて安定させる必要があります。
企業のオフィスのように大きな扉がある場合も、水のうをいくつも繋げれば浸水対策ができます。
並べた水のうをブルーシートで包み込み、扉の前から動かないようにしましょう。
水のうを一つずつ段ボールに入れて並べ、ブルーシートで巻いて保護すると設置の安定性が増します。
大雨時には下水道からの逆流が発生することがあります。一軒家やマンションの低層階の場合は排水口からの水の侵入にも注意しましょう。トイレの便器内や浴室、シンクの排水口を水のうで塞ぐことで、水の逆流を防ぐことができます。
即席水のうは緊急時に作れる手軽さが魅力ですが、事前の準備があればより安心です。
通常の45Lゴミ袋で問題ありませんが、厚手タイプや引っ張りに強い素材のものを選ぶと耐久性が向上します。1袋(10〜30枚入り)を防災用品として備蓄しておくと安心です。
防災用バッグには「コンパクトに折りたたまれたゴミ袋 45L 透明 10枚 0.023mm」を入れておくのがおすすめです。伸びがよく強い素材を使用し、カバンの中でも場所を取らず持ち運べる点がポイント。
屋外設置時の補強や、室内の床を保護するために役立ちます。1畳〜2畳サイズのものが使いやすいでしょう。
水のうを入れる容器および補強材として活用します。ご自宅に使用済みの段ボールを数個保管しておくと便利です。
袋の口の補強や、ブルーシートの固定に使用します。防水タイプがおすすめです。
自治体のホームページで公開されているハザードマップを確認し、自宅の浸水リスクを把握しておきましょう。
自宅のどこに排水口や通気口があるかを事前に確認し、水のうが必要な設置場所をリストアップしておきます。
水のうは浸水を遅らせるものであり、完全に防ぐものではありません。自治体から警戒レベル3もしくは4(避難指示)が発令されたら、速やかに避難することが大切です。
災害が発生してから初めて作るのではなく、平常時に一度作成してみることも重要です。作り方で不便な点や重さ、運搬にかかる時間などを体験しておくと、いざという時にスムーズに対応できます。
即席水のうは、ゴミ袋と水という身近な材料だけで作れる優れた浸水対策です。専門的な土のうに比べて軽量で扱いやすく、女性や高齢者でも準備できます。台風シーズンや梅雨時期が来る前に、一度作り方を練習し、必要な材料を備蓄しておきましょう。